僕達だけの天国 (26)
お邪魔しましたーと響く声に、窓から身を乗り出し二人を送り出す。
自転車を漕ぐ松本の肩に手をかけ、2人乗りで遠ざかって行く様子に、隼弥も表情を緩めた。

振り返れば、ベッドにうつ伏せになる敦の姿。その脇にそっと腰を下ろす。
瞳が開いている時は敢えて避けているその顔を、隅々まで焼き付けるようにじっと見下ろし、少し硬めのその髪へと指を伸ばした。
くしゃりと髪を掻き回すと、もぞりと寝返りを打ちながら敦の瞳が開く。
ふぅ、と息をひとつ吐き出した隼弥は、さり気無くその視線から顔を背けた。


「やっぱ、起きてたんだ?」

「あー・・・うん・・・・・。俺、帰るね・・・」


起き上った敦から距離を取るように、再び窓へと向かう。
視線を外に向けたまま、隼弥は気まずげに告げた声の主を振り返ることは無かった。
少しの躊躇いを見せた後、敦がそっと部屋を出て行く気配がする。
窓枠の桟に腰を掛けたままぼんやりとする隼弥の視界に、敦の姿が映る。いつもの敦らしからぬ足取りで隼弥の家を出てきた敦が、自分の家へ入る前、一瞬隼弥の部屋の窓を見上げた。


(――え?・・敦・・・・?)


その表情に、隼弥の胸が音を立てた。
思わず口を開きかけた隼弥を残し、敦はそのまま家の中へと消えていく。敦の姿が消えた玄関扉から、隼弥はなかなか視線を外すことが出来なかった。







(何なんだよもう!分けわかんねぇし・・・・・)


隼弥の部屋へ深雪を連れて行った時、睨み付けるようにして言われた言葉が蘇る。


―― 先輩、ボク・・・負けませんから


その言葉の後に続けられたひと言が、耳にこびり付いて離れない。


『先輩はずるい。何の努力も無しに隼弥先輩を独り占めして、一緒にいること当然だと思ってるでしょ?高山先輩に隼弥先輩は勿体ないです・・・だからボク、悪あがきしますから』


「勿体ないって・・・・何だよ、それ――」


一緒にいることが当然だなんて・・・だって、隼弥は小さいころかずっと自分と一緒にいて、それが当たり前の毎日で。
深雪の言葉と共にグルグルと回る思考に、敦は唇を噛み締めてベッドへ身を投げ出した。
隼弥が自分の前からいなくなるなんて、敦には想像すらつかな無かった。そんな日が来るかもかしれない等とは、これっぽっちも考えていなかった。


  ―― 隼弥に恋人が出来たら・・・一緒に、いられなくなる?


そんな当たり前の事に、気付かなかった自分。気付く必要がない位、2人はいつでも一緒だったから。いつでも一歩後ろに、振り向けば触れる位近くに、隼弥がいたから。


「だって・・・約束、したんだ・・・・」


目線の先に右手の小指を掲げてみる。
あの日、隼弥の涙を見たのは自分だけだった事を思い出す。


  ―― 指切り拳万、嘘吐いたら針千本、の〜ますっ!


子供の頃の他愛無い約束事。
けれど自分にとっては、忘れることの出来ない、大切な約束事だったから。




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 人間ストレスを溜めるもんじゃないですね、ほんとに(苦笑)
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プロフ画像
さくらんぼ♪
かわいいっす、食べちゃいたい♪
(=v=)ムフフ♪←あ、危ないっ!

幼馴染だからこそ。
近くにいすぎるがこそ。
気付かないんだなあ〜。
でも、これで敦1歩前進。

ヨシ!もう少しだ!!( ´艸`)ムププまで。
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水無月さまv
> さくらんぼ♪
> かわいいっす、食べちゃいたい♪

可愛いっすか?!やった♪

> でも、これで敦1歩前進。

うんうん、日常になり過ぎていたんですよね、敦にとっては。
隣に隼弥がいることが普通過ぎて。
前進…出来たかな?
明日も敦視点でお送りします!

姉さん昨日はありがと〜!
秘密コメお返事
K様vv

もう随分前に出てきた伏線なので、忘れてる方も多いかも(^−^;)エヘ
第2・3話辺りがそれです♪
明日も敦視点で、その辺りにチラリと触れますので〜!

切りどころイイですか?!(ニヤリ
って!お怪我ありませんかーーー!?!
タイヘンタイヘン\(゜ロ\)(/ロ゜)/クスリクスリ

敦もそろそろ・・・・・もうちょいでしょか?
お子様なりに考えるところはあるようです(むふ

> あ・・・自分的にはエロなくても全然OKですよ!

あぁぁあああぁありがとうございます!
祐希達以上にエチ執筆が大変そうな2人です(汗
そしてNATURAL越えしそうでドキドキな話数になってきた(汗汗
コメントありがとうございましたー!
おぉ〜!
 敦タン、ようやく気付く時が来た!?
 でもまだホントには分かってない…?
 あぁ〜…敦視点、最高vvv
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如月久美子さまv
>  敦タン、ようやく気付く時が来た!?
>  でもまだホントには分かってない…?

そうですねぇ〜〜敦ですからねぇ(^−^;
でも、今までのただの幼馴染って関係からは、動きがあるかもしれません(意味深)

>  あぁ〜…敦視点、最高vvv

マジっすか?!
わぁ〜〜い♪ウレシスです\(^o^)/
明日も敦視点でいきますので、お付き合いよろしくお願いいたしますね〜♪
秘密コメお返事
大変長らくお待たせいたしました!
はい!
ようやく悶々Timeの幕開けです(ぷぷっ

そうなんですよね〜。
ただ当たり前に傍にいる為には、今まで通りじゃいられない。
その事にやっと気付き始めた敦です(^u^)

> この切なさが、もうやめてっっと言うぐらい切ないのが
> 柚子季さまの持ち味ですよね。

きゃーーーお恥ずかしい(〃ー〃)
いえいえ、たまにはズバッと甘くいけよ!
と自分で思いつつ(汗
性格悪いのかしら〜?ww
でもでも、はまって頂けてるならこんな嬉しいことはないです!
ありがとうございます♪

> 何も出来なくて。ナデナデナデナデヾ(´‐`。)

これだけで元気頂いた感じです(感涙
ありがとうございます!本当、万病の素ですね(クスン
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秘密コメお返事
Tさまv

初々しいと仰って頂けますか?!
本当お子ちゃまなので、かなりの時間が(汗
隼の気の長さに改めて脱帽です(苦笑)
動かそうと思っても動いてくれないんだもんなぁ(滝汗

> さぁ、このままイって…←おいおい(^^;

あわわゎゎ\(゜ロ\)(/ロ゜)/オロオロオロ
柚子季も行きたいところではあるのですが・・・えへ♪
(いや、可愛くないからww)

> ヘタレなもんで、秘密コメで失礼なんですが・・・

とんでもないです〜!
秘コメでも普通にでも、コメント頂けて有り難いです♪
物凄く励みになっております!
またいらして下さいませね〜♪♪
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秘密コメお返事
Hさまv

お〜〜!大丈夫ですか?
酷い人は酷いからなぁ〜〜。
本当、無理しないで下さいましね♪

> 深雪はそんな宣戦布告をしてたのですか。なるほど。

そうなのです!
だから敦の眉根が寄って変な顔してたんですね〜(22話)

> まだ裏があったりします?ドキドキ

ここからは2人を中心にシフトしていきます!(多分・・・
敦にも少々悶々としてもらいまぁす♪

コメント嬉しかったです\(^o^)/アリガトー
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柚子季 杏

Author:柚子季 杏
オリジナルのBL小説を気の向くままに綴っております。
個人的嗜好ですので、誹謗中傷等は受け付けておりません。
ご賛同&ご理解頂ける方のみお立ち寄り下さい^^
R18的な描写も出てきますので、年齢に満たない方はご遠慮下さい。

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